FF小話

FF6、DFFが主

シールドオブユアーズ (DFF小話・フリwol?)

「君は、少々前に出過ぎだ」
 そう言って一際強く包帯を引っ張られたので、フリオニールは「い」と情けのない声を上げて目を瞑った。

 『シールドオブユアーズ』


 やや深めの傷の手当てを終え、青年は後はもう平気だ、と伝えた。しかしながらそれを聞いても、一向に彼――ウォーリア・オブ・ライトの探索は止まらない。手で触れ、自身の目によって全身を確認して、ようやく彼は包帯を仕舞いだした。
 息を一つ、吐き出して。そういえばこの巻き方を教えたのは自分だったな、と綺麗に手当てされた一つを見ながらぼんやりと思う。何でもそつなくこなすものだと思っていた彼は出会った当初、意外にも「応急処置」の心得がなかったのである。先頭に立ち、誰よりも多く敵の攻撃を受ける彼がそんなことではいささか問題があった――流石に飲み込みは早い、と思った記憶があるが。

 一通りの手当て道具を片付けて、ウォーリア・オブ・ライトは青年の正面に腰を下ろした。
「もう一度言う。君は前に出過ぎだ」
「……すまない」
「最近は特にそう感じることが多い。君はもっと、冷静に状況を判断することが出来ると思っていたが?」
「……っ」
「何を急いている?」
 それは、と反射的に口を開きかけ、ぐ、とフリオニールは唇を引き結ぶ。その様子を余すことなく見ていたウォーリア・オブ・ライトは少し首を傾げ、
「遠慮せずに言うと良い。私に出来ることがあるのであれば協力しよう」
出来るだけ直視しないようにしていた青年を覗き込んでくる。水晶のように澄み切った青の瞳には全てを見透かされてしまうような気がして、フリオニールは時々苦手だった。
 青年の口がそれ以上動かないことを悟ってか、彼は小さく息をつく。
「…私には言えないことなのか?」
「……(言えないよ、な……)」
「……そうか」
「その…ごめん、な」
「いや、無理に聞き出すつもりはない。気にしないでくれ」
 そうは言うものの、微かに笑んだその表情はどこか淋し気で。青年はただ申し訳なさでいっぱいになる。
「(――だけど、今は未だだ)」
 誓いはまだ、彼に告げることはできない。自分は弱過ぎた。全ては己の力不足が引き起こしたこと。彼にこんな顔をさせない為にも、俺はもっと強くならなければ――

「(貴方を護る、“盾”となる為に――)」

 身を案じられるようでは意味が無い。彼を護るどころか、ただの足手まといになってしまう。それだけは、どうしても避けなければいけない。
 だから、今は、未だ――


「――そろそろ夕飯時か」
「え? あ――ああ、そうだな」
 おもむろに立ち上がったウォーリア・オブ・ライトに続いて、フリオニールもまた腰を上げる。
「…一つだけ、君に伝えておきたいことがある」
「うん?」
 自分に向けられた背中を見つめながら、彼は今、一体どんな表情をしているのだろうかとフリオニールは考える。

「あまり前に出られると、私は君を護る事が出来ない。…――私は、君の“盾”でもあるのだ」

 その事を忘れないで欲しいとだけ付け足して、彼は歩いて行く。優しく、強く響いた声に滲む真っ直ぐな心と、自分に対する何か温かいものを感じ、青年は思わず赤面していた。だって、それはつまり――
「…どうした、フリオニール? 行こう」
「あ、ああっ!」
 上ずった声で返事をしながら、純粋な嬉しさの半面、この人には敵わないと思い知らされた青年は、心の中で深いため息をつくのであった。
「(貴方の“盾”になるには、まだまだかかりそうだ……)」

*おわり*

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フリwol…からのwolフリでした ^p^
どう見ても両想いなのにお互いが不器用ちゃんだから、上手く想いが伝わらないw
ふとした時に「同じこと思ってたんだ!」とか判明してフリオが赤面する、みたいな
うちの12はちょっとじれったい感じです
そしてフリwolから始まってもwolフリに落ち着くというなw
wolさんもフリオも盾持ってるよなー…というどうでもよい着眼から←(ぇw
色々と修業が必要そうだね、のばら…( ´・ω・`)

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約束 (DFF小話 ※wolフリ)

去年辺りに書いたwolフリ前提、DFFのEND後のwolさんの独白
切なくてたまらなくなったwolさん(笑)
中孝介さんの「それぞれに」という歌を聞いていて不意に書きたくなったもの
ということで、曲をはっつけての蔵出しです^^

最後の1文は歌詞より抜粋しました

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瞼の裏に、
懐かしい、銀の煌めきを見た、
気がした


 『約束』

口をついて出てきたのは彼の名
きっと忘れないと誓った響き

あれを全て幻だったと片付けてしまえば
救われるのだろうか――?
この私も?


――否、

それが救いに成り得ないことは
私自身が一番理解している

幻にしたくない、
忘れてしまいたくない、
それは紛れもなく私自身の意思だ

何よりも、彼が確かに存在していたことは
風の運んでくる花の香りが示していた
彼の叶えた、一つの“夢”だった


その度に
何度でも呼び起こされる、
遠い日々の記憶――
彼の声や、温度――

“またいつか会えるさ! それまで……――”

やわらかく微笑んだ、その表情――

そして、

さよならの代わりの、
触れるだけの口付け

君をこの腕に捕まえておくことなど、私が一番許せなかった
夢を追いかける君が好きだった

だから――



君の残した花は、
私が護ろう

いつの日か微笑んで
又会えるその時まで

**END**

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皇帝ごっこ。 (DFF小話)

「……何をしている?」
大層理解できないといった風に眉をひそめたのは、青い鎧を身に纏った長身の男。癖の強い青銀の髪を揺らして、ウォーリア・オブ・ライトはその集団を上方から覗き込んだ。
「皇帝ごっこの準備ー」
しゃがみこんでいる3人を代表して答えたのはバッツである。物真似が特技の彼はその中心で真似るコツをレクチャーするのだろう。
「ライトもやるっスか?」
「いや、私は遠慮しておこう」
「えー、ノリ悪いなぁ光の戦士様は」
なー、そーっスねー、とジタンとティーダが口を尖らしながら顔を見合わせる。
「ほら二人とも、長い杖探すんだろ?」
師に促され、そうだったとジタンが道具袋をひっくり返し、その中から特に長そうなものを数本選び取ると地面に並べた。
「……あー、ダメだバッツ。やっぱり短いのしかねーや」
「あいつの杖やったら長いもんなぁ……じゃ、仕方ないから二人はその中から好きなの選べよ」
俺は、とバッツは前方に手をかざし、真剣な面持ちで空を掴んだ――ように見えた。
「――と、こんな感じか?」
そこに現れた見たことのある杖を見てティーダとジタンが歓声を上げる。
「やっぱ何度見ても凄いっスよね!」
「本物そっくりだもんな~」
「二人とも選んだな? よーし、じゃあ始めるぞー」

***

「可笑しな声が聞こえると思えば……何事だ?」
青年はまた何か良からぬことが始まったらしいことを早々に悟り、息をつく。
「皇帝ごっこ……だそうだ」
表情も変えずにウォーリア・オブ・ライトが言うのでフリオニールは一層憂鬱になった。
「ダメだダメだ、もっと成り切ってやんなきゃ。もう一回!『この虫けらが』」
「「『この虫けらが』!」」
頭を抱えたくなった。
「二人とも力込め過ぎだって! 皇帝だぞ? よく思い出せ」
物真似で具現したらしい皇帝の物とそっくりな杖をぶんぶん振り回して師が言えば、弟子もそれに応えるべく元気に返事をする。
「(また真剣にくだらないことを……それもそうだが、)」
ちら、と隣の先客を盗み見る。表情は相も変わらずだが、立ち去りもせずかといって止めさせるもせず、じっと集団を眺めているところを見ると……
「(……興味があるのだろうか)」
そっちの方がフリオニールとしてみては意外であり、大変気になるところだった。ふざけたことを諌めたりするのはいつも、彼の役目だったから。
「……? どうかしたか、フリオニール」
視線に気づいたらしい彼の言葉に我に返り、慌てて目を逸らす。
「あ、いや、何でもないんだ。気にしないでくれ」
そうか、とぽつんと呟くと、彼はまた物真似をしている3人に一度だけ目をくれて、おもむろに背を翻した。

「……なぁバッツー。いつになったらメインのやつ、やらしてくれるんだよー」
「そうっスよ! もうそろそろメイン入ってもいいだろーっ」
メイン、メインと騒ぎ出す二人を前に、メイン? と首を傾げかけ――程なくして一つの考えに思い当たり、青年はやや引きつった。
「まさか、メインって……」
「仕方ないなぁ。じゃ、お手本いくぞ」
よく見ておけよと弟子を見渡し、すぃと目を細める。再び目蓋を開いた彼からはもういつものおちゃらけた雰囲気は感じられない。瞳に冷たい光を宿らせ、他者を嘲るように口元を歪める――今の彼は、皇帝に成り切っているのだ。
急速に緊張した空気に誰もが口をつぐんでバッツに見入っていた。――フリオニールでさえ。

「『――そうだ、地獄を乗り越え……必ずや、この地に……!私は、帰ってくるぞ……!…アァァアア、ウb 「バッツ、やはり少し形状が違うようだ」 ァア』!?」

「……なっ」
予想外の割り込みに流石のバッツも素に戻ってしまっていた。注がれる視線は今や、一番の盛り上がりの途中に割り込んできた張本人へと集中している。
「……む、どうした?」
自分に集まる視線を見渡しその理由がよくわかっていないのであろうウォーリア・オブ・ライトは小さく首を傾げている。
「――だあああぁぁっ!! 良いところだったのにー!!!」
そう叫んだジタンの気持ちもわからなくなかった。確かに迫真の物真似だったよな、とフリオニールは心の中で頷く。
「……で、なんだって?」
割り込まれた物真似師本人はしかし大して気にしていないらしく、いつもの調子で――だが真面目に――問いかけた。
「君が具現したその杖だ。先の作りが、少し異なっている」
「マジで!? え、なに? どこがどう――」

「……もしかして」
一気にやる気が削がれたような表情でティーダが呟く。
「確かめに行ってきたんスかね……?」
フリオニールは無言のまま、それなら辻褄が合うかもとぼんやりと思っていた。彼がじっとみつめていたのはバッツが物真似で具現した杖だったのだろう。違和感か何かを感じて、それを確かめてきた、のか。
彼らしいといえば、彼らしい、ような……。
「――まぁ、いいんじゃないのか? バッツも嬉しそうだし」
あれでいてバッツも物真似に関してはこだわりが強いらしく、珍しくも熱心にウォーリア・オブ・ライトの話を聞いているところからも容易に察しはつく。

「……――だ」

「ん?」
よく聞き取れず青年は下方を見下ろし、その先ににたりと笑みを浮かべた仲間を見つけ嫌な予感がした。
「お楽しみのところを邪魔されたんだ……いくらライトだからって、それ相応のこと、してもらわなきゃな……!」
「ちょ、おいジタン――」
「……そうっスよねーそれ俺も賛成ー」
「ティーダまで…っ」
何か不穏な空気が漂い始めていた。ここは俺がどうにかしなければ、と青年が頭を巡らせていると――
「二人とも、謀らずとはいえ邪魔をしてすまなかった。それで君たちの気が済むのであれば、喜んで報いを受けよう」
「ウォーリア……」
実際あまり関わってはいないのだが自分に多大な責任があるような気がしてフリオニールは申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「よーし、じゃあ……――」
「皇帝の物真似!」
「ウボァーって」
「承知した」
「ほ、本当にやるのか!?」


 ウボァーーーーーーーーーーっ!!!!!


「やっべー……! 流石リーダー、クオリティ高いなー!!」
「やー、いいもん見させてもらったぜ♪」
「やっぱりライトには敵わないっスねー!!」
「(色々すいません……! でも、いいもの見ましたっ)」
こうして改めて彼の凄さを実感した4人であった。


そして、その数秒後
他の仲間たちが血相を変えて飛んできたのも無理はない。

「無事か!?」
「大丈夫!? 怪我は?」
「今、皇帝の声が――」
「私だ」
『……――え、ライトだったの…!?Σ(◎言◎)ウソッ』

おわり。

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不器用な恋の始まり( 短編)

日記じゃないので注意!
とうとうやっちまった、フリwol軸のwolフリ短編です
池田綾子さんという方の歌、「愛の言葉」からイメージが出来たもの
池田さんの歌聞くと何故か思考がwolフリかフリwolになる( -_-)
キャラが若干違うと思いつつ……

〜〜〜〜〜〜〜
「疲れているのなら、休んでいても構わない」
炎の灯りに照らされた顔も美しい、なんてぼんやりと思っていた最中だった。

『不器用な恋の始まり』

思考を戻すと、今夜の寝ずの番の相手であるウォーリア・オブ・ライトがじっとこちらを見ていることに気付いた。特徴的な兜だけは外していたが、普段から身に纏う威厳や鋭さは微塵も失われていない。
「フリオニール」
反応がないことを聞こえていないととったらしい彼は鋭く名を呼び、目を細めた。
「今晩は私一人で大丈夫だ。君は休んだ方が良い」
「突然どうしたんだ?そういう訳にはいかないだろ。勿論、貴方の腕を疑ってる訳じゃないけど、皆で平等にやっていることだし」
フリオニールはぴんと背筋を伸ばして「俺も大丈夫だから」と笑んでみせる。少しも疲れてなんていない事を彼に伝えたかったのだ。
が、彼は小さく息をつくと半ば呆れたような顔をした。
「昼間のことだが、君の剣は僅かに鈍っていた。ぼうっとしていることも多かったようだ。何かがあってからでは遅い」
「それは…!悪かった、けど…。明日からはもっと気を付けるようにするよ。それでいいだろう?」
いつもは年齢以上とも感じられるような彼も、こういう時ばかりはまるで子供だな、とライトは心の中で苦笑する。――もっとも、彼をそうさせているのはこの現状のせいかもしれないが。
引き結んでいた口元の力を少しだけ緩めて、おもむろに立ち上がる。追い掛けてくる視線を感じながら、男は青年の真っ隣に腰掛けた。
フリオニールは一際大きく心臓が鳴るのを感じた。昼も夜も変わらないとばかり思っていたが、昼とは違った景観に気付いてしまったからに違いない。
「君はもっと、皆に甘えて良いのだぞ」
先とは異なりやわらかな声音が夜を優しく響く。
「君の非を責めているのではない。君はよく気付くし、仲間のことを想ってくれる。…私も助かっている」
だが、と言葉を切って、彼は真っすぐにフリオニールを見た。
「君も、我々の大事な仲間だ。君に何かあったら皆が悲しむ…。――君に、無理をして欲しくない」
「無理なんて――」

そう、俺はただ貴方の役に立ちたくて

少しでも貴方に近付きたくて

「…無理、か……」

貴方に触れたいと思っていた

貴方に触れられる程に強くなりたいと思っていた

「……うん、してたかもな」

――ずっと、貴方を見ていたんだ

「……ライト」

「うん?」

「俺は、貴方のことが好きだ」

らしくもなく、少し驚きを滲ませた表情でウォーリア・オブ・ライトは目をしばたいた。初めて見る表情だな、と笑う。
「…まぁでも、当然の反応、だよな……男が男を好きになるなんて、可笑しいだろ?」
困らせてごめん、と青年は眉を落とす。
「本当は“仲間”で良かったんだ。…貴方の“大事な仲間”の中に俺が居て、貴方の傍に居ることが出来れば、それで――」
何てことを口にしてしまったのだろう、とフリオニールは深く後悔していた。もう以前のような関係にさえ戻れないかもしれない。傍に居ることすら、許して貰えないかもしれない。そうなったら、悲しいな。
しかし自分が引き起こしてしまった事だ、甘んじて受ける他に選択肢は存在しない。
「……ごめん、無理だと思うけど、今の、忘れてくれ」
なんとかそう言うと、もう今晩はこれ以上一緒に居ることは出来ないと思った。彼には悪いけど、お言葉に甘えて休んでしまおうかと腰を浮かし掛け――
ぎゅ、と掴まれた腕に引っ張られて、フリオニールは見事にバランスを崩した。

「…君はやはり、私の話を聞いていなかったのだな」

来るべき衝撃に備えて強くつぶった目をゆっくりと開ける。痛みなど来るはずもなかったことを悟り、又これがどういうことなのかも理解して、フリオニールはいよいよ耳まで真っ赤に染めた。
「え、え…!?どうし、て」
ずっと触れたいと願っていた彼の腕に抱かれ、予想外の事態に陥り青年の脳内はパンク寸前である。
「君だけではない。…私も、君と同じ様に、ずっと君のことを見ていた」
伝えることをしなかったのはきっと、恐れていたからだろう。伝えた途端に彼が離れていってしまうかも知れないことを。
「……本当か?」
「私は嘘は言わない」
「でも……いいの、か…?」
ぐっと又力が加わり、真正面にウォーリア・オブ・ライトの顔がある。鼻先の触れそうな距離だ。
「私のことを好いているのだろう?…ならば、信じてくれればいい」
彼らしい力強い言葉に安堵が満ちていくのがわかった。
ああ、と小さな声で応えて、照れ隠しするように青年ははにかむ。
その愛しい表情を誰にも渡すまいとするかのように、月からさえも隠すかのように両手で包み込み、彼は不器用なキスを一つだけ落とした。

〜〜〜〜〜〜〜

フリオの告白で両想いが判明→美味しいとこはwolさんがもってく(笑)
=フリwol→wolフリ
でも不器用そうだな、ってとこからこんな感じに
のほほんなwolフリは良いね〜

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